歯周病は歯が抜けるだけでなく、さらなる病気を引き起こします・・・

「歯周病」というお口の病気について、あなたはどのくらいご存知ですか?

歯周病は、最終的に歯が抜けてしまうだけではなく、心筋梗塞や狭心症、糖尿病、肺炎、それに早産の原因になることがあるといわれています。なぜこうした病気のリスクがあるのかというと、歯周病になると出る細菌や膿みに起因すると近年の研究で明らかになっています。

歯周病が進行すると、歯周ポケットから細菌や膿みが絶えず出るようになります。ものを食べるとこれらが唾液と一緒になって体内に入り込み、血液によって心臓や肺、子宮などに運ばれます。すると、心臓に酸素を送る冠状動脈に血栓を詰まらせ狭心症や心筋梗塞を引き起こすほか、子宮に陣痛に似た筋肉の収縮を引き起こし早産のリスクを高めてしまうのです。

歯周病の原因

歯周病の原因は様々な因子がかかわっているといわれていますが、直接的な原因はプラークと判明しています。プラークは、食べかすのように思われがちですが、実は歯周病を引き起こす歯周病菌をはじめとする様々な微生物のかたまりで、1mgあたり1億個の微生物がいるといわれています。

プラークは最初のうちはやわらかいのですが、除去しないまま放っておくと、唾液などいろいろな成分で石灰化して硬くなります。それが歯石です。歯石はいってみれば岩のようなもので、それ自体が悪影響を及ぼすことはありませんが、歯石がたまることでプラークをつきやすくします。悪循環になりやすいので、プラークのうちに除去することが大切です。